松下 幸之助『リーダーになる人に 知っておいてほしいこと』
「30万部突破!信頼と再発見のベストセラー」と帯に銘打ってある。
松下政経塾所蔵の約数百時間にもわたる未公開テープから厳選された成功の知恵がおさめられている。
テープ書き起こしなので、松下幸之助氏の口語のままおさめられている。
口語体ゆえ、味のある文体の本であるが、関西弁のクセが強いので、苦手な人はいるかもしれない。
松下政経塾での話なので、完全なビジネス書という感じではない。ただ、普段の仕事をしていて、何か思い悩むことに出逢ったらその都度紐解いてみてもいいのかもしれない。やさしく含蓄ある言葉で語りかけてくれる幸之助がいる。
以下、いつもの抜き出しメモ。
リーダーになる人に知っておいてほしいこと [ 松下幸之助 ]
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・P21 戦略とか戦術とか、そういうもの以上に、そのときの道徳に従うということ、これが大事やな。何が正しいかということによって決行したわけや。勝ってもよし負けてもよし、やるべきことはやるということや。そういうあきらめがつかんと大事は決行でけへんな。
・P42 ぼくが松下電器をつくったのは、百円の元手やった。技術も何もあらへん、学校へ行ってへんからな。それがいつの間にか今日の松下電器ができたわけや。最初に松下電器をつくったときにそんな夢を言っていたらみんな笑いよったやろうな。しかし日がたったらできたわけや。だからね、できないことはあらへん。
ただぼくが成功できたのは、最初にこれをやろうと思ったことは、志を変えなかったからや。六十五年間、商売というものを一回もやめなかった。もうそれ一筋にやってきたわけや。金が払えん、非常に困ったというときでも、一向に迷わんとやってきた。(中略)いったん商売を始めた以上、もうこれしかないというくらいに考えて、運命をかけたわけや。
・P81 仕事にも儀礼がある。挨拶や掃除は、業績とは一見関係が無いように見えるけれども、人間としての基本であり、きわめて大切なことである。
・P111 ぼくは何もかもは知らん。知らんけれども、適当なところで結論を出してきた。それで今日があるわけや。それをもうちょっと深く考えないといけないとか言ってやっていたら、この仕事はできない。だから、そこが言うに言えないところやな。説明のできない、一種の悟りや。それがわからんと具合が悪い。あんまり頭がいいと、それができないんや(笑)。ぼくぐらいの頭やったらちょうどいい。ほんとやで。
『企業変革力』byジョン・P・コッター
『企業変革力』
ジョン・P・コッター 著
梅津 祐良 訳
2002年4月 日経BP社刊
310ページ ISBN978‐4‐8222‐4274‐9
会社の業績が芳しくないとき、それは外的要因と内的要因とに大別して、原因を探り、対策を立てる。もちろん、会社の業績が良いうちに、その先の変化を見越した対策及び改革を実行しておくべきである。でも、そううまくはいかない。なぜか。それが本書には、組織改革に焦点を当ててステップを踏んで解説してある。少々古い本だが、VUCAの時代だの、第4次産業革命(※1)だの、DXだの、Society5.0(※2)だのと言われている今日でも十分に活用できる内容だ。自分の会社しかわからないが、本書が書かれたころと、大して変わっていない部分がほとんどだし、もし変わっているとわかるなら、そこだけアレンジすればよい。少なくとも今の私には、バイブルである。直近の過去も含め、「たしかにそうだよなあ。そうだったのかあ。」という感想。だから、いまやろうとしている社内改革を確実に完パケさせるためにも、折を見て参照していきたい。
第一部 変革に伴う課題とその解決
第一章:企業変革はなぜ失敗するのか
第二章:成功する変革とその源動力(2009年3月の第10刷では源となっている)
第二部 八段階の変革プロセス
第三章:危機意識を生み出せ
第四章:変革を進めるための連帯
第五章:ビジョンと戦略を作る
第六章:ビジョンを周知徹底する
第七章:従業員の自発を促す
第八章:短期的な成果の重要性
第九章:成果を活かしてさらに変革を進める
第十章:新しい方法と企業文化
第三部 変革の持つ意味
第十一章:これからの企業像
第十二章:リーダーシップと継続的学習
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・※1:第4次産業革命について
・※2:Society5.0について
#コッター #MBA #企業変革 #組織変革 #VUCA
『なぜ、あの会社は儲かるのか』
『なぜ、あの会社は儲かるのか』
山田英夫・山根節 著
日経ビジネス文庫・2009年6月刊
ISBN978-4-532-19498-7
文庫サイズながら、中身の濃い本だった。
企業の取る戦略と、それによる財務インパクトとを各章で併記してある。2009年の本なので、事例として挙がっている各企業の状況はもちろん変化していて、当時とは戦略も主力製品も業績も、変化している。昨今だと、新型コロナによる外部環境の変化を相当受けている業界あるいは企業が多いことだろう。
各章の中に、基本となる理論が埋め込んであるため、事例に偏らず、かといって、理論をベースにした展開もあり、そこに財務的な観点の執筆が加わっている。手軽に読み返せる点も魅力だ。その割には、読了するのに長めの日数がかかってしまった。まあいいか。3冊併読中なので。備忘録的に、下記抜粋。私の感想と、本文からの抜粋混在。
第1章:差別化、高級路線は儲かるのか?~帝国ホテルと東横インの利益率の怪
差別化戦略は他社よりも高い価格がつけられるはずなので、当然儲かっているはずだが…。
競争戦略の基本は3つ。生産量を増やして競合他社よりも低いコストを実現する「コスト・リーダーシップ戦略」、価格以外の要素で顧客から違いを識別される何かで差をつけて競争する「差別化戦略」(シャープのヘルシオ)、特定の買い手や市場に特化する「集中戦略」(高級オーディオ)。
2番目の差別化戦略についてコトラーは次の5つ(P32)を挙げる。「①製品による差別化」「②サービスによる差別化」「スタッフによる差別化」「チャネルによる差別化」「イメージによる差別化」
大丸の奥田務社長が行った改革について(P50)
百貨店では以前から低収益性が指摘されながらも現場の構造改革にはあまり積極的ではなかった。百貨店の現場では、仕入先との取引形態が商品によってまちまちであり、食品から毛皮まで100万点以上のアイテムを扱っているため、取引を完全に把握するのは難しく、標準化が困難との理由からだ。顧客の要望に合わせて、現場マネジャーの裁量でフレキシブルに売り方を変える。全体として非効率であっても、それが百貨店でしょ、というジョーシキが蔓延していた。
しかし、私の場合、「現場」を知ることは必須だと考えているが、「現場!」と叫ぶひとたちの常識を、いつも疑うようにしている。それは、変化している顧客や市場を恐れ、知らないふりをして、自分が変化しなければならないことに気づかない、あるいは変化したくないことの表れだととらえているからだ。でも考えてみてほしい。いつの間にか、近所の文房具屋やコメ屋はなくなり、大型商業施設でまとめて買うことのほうが圧倒的に多くなってきた。それらの施設は、売り場が標準化されていて、文脈で商品を見つけることができる。百貨店の場合、来店客層によって陳列する製品は大きく変わるべきだし、顧客もそれを求めている場合がある。ただし世間のボリュームゾーンに対象顧客の機軸を求めた場合、ある程度売り場は標準化されるのではないだろうか。そのほうが企業全体としては儲かるのではないだろうか。書店で言えば、イオンモールに多い未来屋書店がそうだ。この書店は基本的に、世の中のニーズをすべて店舗で表現しようとは思っていない。80%でよいと割り切っている。だから、2000坪の店を開きませんか?と問屋から誘いがあっても、断る。200坪から400坪のテナントで効率よく売るノウハウを構築してきたし、それをブラッシュアップしていくことが最善だと考えているからだ。
話が脱線したが、大丸の奥田社長は、「現場のノウハウ」や「匠」の存在を標準化することに挑戦した。売り場を接客パターンごとに4つに定義した(P51)。
①コンサルティング売場②対面販売売場③セミセルフ売場④セルフ売場
接客など客から見える部分ではサービスのレベルアップをしつつ、裏側業務にメスを入れて、効率化を図ったのである。その後、時代が変わって外部環境がさらに変わってきているので、現在の戦略はまた変わっているだろうし、うまくいっているとはいえないかもしれない。そもそも我が家では、デパート自体に行かなくなった・・・。
第2章:あんなに安売りして儲かるの?
ドコモが携帯端末を0円で売り、アプリのセット契約と高い通信料で大きく儲ける戦略や、キヤノンのプリンタインクにみる「累積型モデル」。ジレットモデルである。
第3章:ポイントで得する会社、苦しむ会社
省略。
第4章:製品の寿命は会社の寿命?
製品ライフサイクル(PLC)には、導入期、成長期、成熟期、衰退期がある。難しいのは、自社の主力商品が現在、どの位置にあるかを正確に把握することだ。第1章ともつながるし、自社製品が儲かっていても、VUCAの時代の現代において、そしてパソコン1つ、いや、スマホ1つでビジネスができる時代には、小さなベンチャー企業(しかも個人だったりもする)が急成長して市場を作って顧客が熱狂してしまったがゆえに、打ち出の小づちだった自社製品が急速に儲からなくなり、市場から事実上排除されてしまうこともよくあることだろう。それでもその企業の中には、「うちの製品はとってもいいんだけどなあ」の現状満足を優先することがままあるだろう。その良さが顧客に伝わらない時点でアウトであり、そうなる前に常にブラッシュアップしておくべきなのだ。
それが、製品ライフサイクルの延命(P132 セオドア・レビット著)である。
なぜ商品には寿命があるのか。ポーターが示した5つの競争要因の考え方で整理できる。(p134) ①買い手(買い手の交渉力)②新規参入業者(新規参入の脅威)③代替製品・サービス(代替品の脅威)④売り手・供給業者(売り手の交渉力)⑤競争業者・業者間の敵対関係
したがって、事業ポートフォリオPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の出番である。(P138) 市場成長率と相対的マーケットシェアで4つに分類する。
以下、出典はWiki。
↓
①花形 (star)
(成長率:高、占有率:高)
成長率・占有率ともに高い伸び盛りの状態であり収入も大きい反面、成長局面にあるため競合も多く、設備投資や開発費など多額の追加投資を必要とする状態[3]。高シェアを維持し続けることで「金のなる木」へと育てるべきであるが、シェアが低下すれば「負け犬」となる。製品ライフサイクルにおける導入期 - 成長期に属する。
②金のなる木 (cash cow)
(成長率:低、占有率:高)
シェアの高さから大きな利益が見込めると同時に、成熟局面にあるため追加的な投資もあまり必要でなく稼ぎ頭となっている状態[3]。ただし、市場は既に成熟局面にありそのままでは会社が衰退してしまうおそれもある[3]。製品ライフサイクルにおける成熟期 - 衰退期に属する。
③問題児 (question mark)
(成長率:高、占有率:低)
成長率が高い反面、占有率が低い分野。多額な投資資金が必要な一方、多くの資金流入は見込めない。シェアを拡大しつつ成長を高めることができれば先述の「花形」となるが、シェアや成長が低いままだと後述の「負け犬」の製品となる[3]。製品ライフサイクルの導入期 - 成長期に属する。
④負け犬 (dog)
(成長率:低、占有率:低)
成長率もシェアも低く、利益も上げられないまま市場競争に負けてしまっている分野であり早急な撤退を検討すべきとされる[4]。投資次第では先述の「金のなる木」になりうるが、深入りして撤退の時期を誤ると損失の増大をもたらす[4]。製品ライフサイクルにおける成熟期 - 衰退期に属する。
第5章:なぜ、赤字会社が黒字会社を買える?
省略
第6章:稼いだ利益を何に変えるべきか?
省略
#山田 英夫 #山根 節 #MBA #利益
『逆転の競争戦略 ~企業の強みを弱みに変えるフレームワーク』第3版
『逆転の競争戦略
~競合企業の強みを弱みに変えるフレームワーク』第3版
山田英夫・著
2007年・生産性出版刊
ISBN978-4-8201-1847-3 C2034
本体2,500円
業界の2位以下に位置している企業の社員が、リーダー企業を逆転するにはどうすればいいかを示唆した本。同質的な消耗戦でリーダー企業を攻撃する時代は終わり、少しだけ頭を使って考えれば、リーダーが追随できない戦略はたくさんある、と著者は言う。
古い本だが、結構示唆に富んだ一冊であった。それと、山田先生の本は読みやすい。単に読みやすいだけでなく、中身が濃いように、いまの自分には思える。
●「リーダーとは決して安泰な地位ではなく、むしろあらゆる企業から標的となされるリスキーなポジションである」
●「リーダーは、その競争優位の源泉から転落が始まる」
●「リーダーが追随しにくい戦略こそが、逆転を狙うチャレンジャー企業の戦略である」
本書のあとがきに書かれているこの3点が、まさに本書の主旨である。
リーダー企業が追随しにくい戦略の例がたくさん挙げてあり、その中にはやや強引な解釈あるいは分類に思える事例もあるにはあるが、“必殺系”と私が呼ぶ、なんでも例外を認めずにひとつの法則に当てはめて論じようとする強引さは感じない。
以下、メモとして列挙。
・一般に競争業者というと、同業他社を考える場合が多いが、業界の外にもリーダー企業にとって恐ろしい敵がいる。マーケティング研究者のマッキャモンは、小売セクターにおける競争形態として次の4つを示した。p47
①同業種間競争(本質的に同じタイプの小売店間の競争)
②異業種間競争(本質的に異なった営業タイプの小売店間の競争)
③システム間競争(垂直的に統合されたシステム間の競争)
・リーダー企業がその地位から転落したケースを分析すると、次の3タイプの競争業者が影響を及ぼしたことがわかる。p49
①業界破壊者(業界そのものを破壊)
②侵入者(他業界から参入してくる)
③挑戦者(同業内から攻撃してくる)
・非連続的技術革新(アナログ→デジタル、接触→非接触、電磁気→光など)
技術の不連続期には、「攻撃側の企業のほうが、防御側の企業よりも有利である」byフォスター p62
・価格の常識を破壊する。p133
「価格」の役割は、「価値表示」にあるby鳩口・石井
つまり価格は、顧客に対してその製品やサービスの持つ価値を伝える重要な手段。
・事業を規定する要因は、顧客(C)、機能(F)、技術(T)の三要素にあるbyエイベルp140
・同質化政策p166
チャレンジャー企業がとってきた差別化戦略に対して、リーダー企業が持つ相対的に優位な経営資源によってそれらを模倣・追随し、その差別化効果を無にしてしまう政策。
『迷えるリーダーがいますぐ持つべき1枚の未来地図』
横田伊佐男 著 日経BP社 2020年4月刊
ISBN978-4-296-10607-3 A」5判・272ページ 本体:1,800円(税別)
遅読家の私が、2日半で読み終えました。終始物語風の展開なので、一気に読了することも不可能ではないでしょう。
Google社の「10x(テンエックス)」という考え方を知りませんでした。現在の売上が5,000万円だから、毎年何とか15%ずつ伸ばしていこう!なんて発想ではなく、「論理的でなくてもいいから目標は10倍に設定する」べき、と著者は言います。バックキャスティング的に、なんてことを言われることがあるかもしれませんが、10倍の売上を数年以内に達成するためには、現在のビジネスの延長ではダメだという発想の転換がスムーズにおきます。
「リーダーは鳥の目を持って戦略を決める。
スタッフは虫の目を持って戦術を実行する。」
これが、本書で繰り返し述べられている、リーダーとスタッフの役割分担の概念です。リーダーがWhatを決め、スタッフがHowを考える。様々な本にもかかれていますが、この物語風の展開と相まって、とても分かりやすくてスッと腹落ちしました。
NETFLIX社の、日本での拡大戦略には大変感心しました。テレビリモコンの一番いい場所を、同社が買い取ったのです。リモコン製造コストのたった1割を負担するだけで、10年くらいはそのテレビ所有者宅で(ロゴだけですが)宣伝できるわけです。リーダーが風を読み、スタッフが知恵を振り絞って交渉もした、ということでしょうか。
コピーライティングの章も印象深いです。ターゲットと提供価値を定め、顧客にとってのベネフィットをはっきりさせる。メリットは売りて視点で、顧客視点はベネフィットである。買い手から見た、良いこと、嬉しいこと。そのうえで、キャッチコピーは4大法則(得つまりベネフィット、新情報、好奇心、簡単)のどれかを含ませて、客を惹きつける。いっぽうでボディコピーは、3要素(共感、納得、行動)を重視する。ロバート・コリア―による「セールスレター6フレーム」という手法。
共感(1.書き出し→2.描写や説明)
→納得(3.動機や理由付け→4.保障や説明)
→行動(5.決め手の一言や不利益→6.結び)
という展開を、逆から書きます。本文にある例でいうと、
1.あんなこと、こんなこと、あっという間の20年
2,晴れのお祝いに、一生の思い出作り
3,新成人へ大人からのプレゼント
4,窯焼き本格ピザをその場で無料提供
5.新成人のみ限定300食。早い者勝ち。
6.場所は〇〇にて、〇時開店 といった具合。
このコピー、1番から考えていくことが多いと思いますが、逆に6番からならきれいに書けそうな気がしませんか。
いつもながら単なるメモというか感想というか、脈略のない文章になってしまいましたが、程よいバランスと深さ、そして読みやすい筆致がすみずみまでいきわたっている本書は、手軽に何度も読み返せる、バランスの良い1冊でした。これで1,800円は安い、かな?まあとにかく、読んでみてください。
#横田伊佐夫男 #MBA #リーダー
『ビジネス思考実験 何が起きるか?を見通すための経営学100命題』
タイトルはキャッチ―さを前面に出したかったのだろうが、内容はとてもスタンダードなものと認識した。著者は、早稲田ビジネススクール教授の根来龍之(ねごろ たつゆき)氏。「ビジネスマンの基礎知識としてのMBA教室」という、これはサブタイトルにも入っていない表紙上のメッセージなのか、デザインと割り切るのか、はたまた早稲田MBAのキャッチコピーなのかは不明。
メモとして残しておきたい1つは、P146あたりの「バンドワゴン効果」。電話網のように、ネットワーク効果と似た考え方とされるが、バンドワゴン効果は、著者によれば「ある選択が流行しているという情報が流れることで、その選択がさらに促進されること」と定義され、群衆行動の類型とされるそう。流行に乗るという心理。ある歌手や祖ドルのグループの歌ばかりがうれるのは、ネットワーク効果で説明するより、バンドワゴン効果として説明するほうがしっくりくるとのこと。
もう1か所は、P215に掲載されている「レントの概念」(by経済学者リカード)。土地の肥沃さは土地によってそれぞれ異なるが、需要が十分ある場合はやせた土地でも穀物の栽培がおこなわれる。やせた土地でも経済的に見合うならば、肥えた土地の所有者は高い利益を上げることができる。この「肥えた土地の所有者=地主」が得る利益がレント(地代)になるとリカードは主張した。ビジネスに置き換えてみれば、ある産業内において、同じ生産要素を使っていても、その利用効率が企業によって異なるので、利益の差が生じる。これが資源ベース戦略論の最初の発想らしい。
ふむふむ、納得。仕事に活かせる肥料が、パラパラっとふりかかった気がする。とても読みやすかったし、溜まっている順番待ちの本たちを読了したら、もう一度読みたい本の1冊となった。
↓ 内容確認はこちらから ↓
https://item.rakuten.co.jp/book/13499565/
#根來 #MBA #ビジネス